FC2ブログ

記事一覧

3.「ひみこ」「ひめこ」の万葉仮名

3.「ひみこ」「ひめこ」の万葉仮名

万葉仮名とは、奈良時代の日本語の発音では現代語でキ・ヒ・ミ・ケ・ヘ・メ・コ・ソ・ト・ノ・ヨ・ロとその濁音ギ・ビ・ゲ・ベ・ゴ・ゾ・ド及びエとされる発音がそれぞれ二種類ずつあり、古事記ではさらにモにも二種類あったのを、当時、漢字で音写したものである。その区別は、甲類、乙類と呼ぶのが慣例である。

「ひみこ」と「ひめこ」という音の万葉仮名を下に列挙する。

■「ひ(Fi)」の発音に当てられている万葉仮名
甲類・・・比、①、檜、氷、必、相、飯、会、埿、負、賓、旱、②、嬪、臂、妣、合、引、息、土、原
乙類・・・非、悲、火、干、斐、飛、樋、乾、肥、嚏、鳴
※「 ひ(Fi)甲類 」殆どが比か日である。
■「み(mi)」の発音に当てられている万葉仮名
岩波書店 日本古典文学大系『万葉集一』の「奈良時代の音節及び万葉仮名一覧」を参考にして甲類と乙類に分類した。
甲類・・・③、美、三、御、④、水、皇、海、視、民、臣、看、観、網、監
乙類・・・未、身、廻、實、尾、箕、味、轉、微、壽
不明・・・続
■「め(me)」
甲類・・・売、⑤、⑥、馬、咩、妻、面、妻、牝、婦、謎、陰、雌、咩、⑦(日本書記)、綿、妃、妾
乙類・・・米、目、将、梅、眼、雨、晩、迷、息、昧、毎、妹、昧、天
■「 こ(ko) 」の発音に当てられている万葉仮名
甲類・・・⑧、古、兒、故、孤、⑨、庫、篭、祜、粉、胡、蚕、姑、枯
乙類・・・許、己、来、木、巨、去、樹、忌、高、興、虚、居
■「 を(wo) 」の発音に当てられている万葉仮名
乎、⑩、緒、矣、遠、尾、⑪、雄、男、麻、袁、越、怨、絃、(為)

ア. ①日、②卑は共に「ひ(Fi)」(甲類)である。
イ. ⑥女、⑦孁は共に「め(me)」(甲類)である。
ウ. 「見」は「み(mi)」(甲類)と「め(me)」(甲類)の両方にある。
エ.  ⑧子と⑨小は共に「こ(ko)」(甲類)である。
オ. ア.により「卑弥呼」の「卑」と「日女」の「日」は同じ発音であることが分かる。
カ. ウ.に「見」は「み(mi)」(甲類)と「め(me)」(甲類)の両方にあることから、④弥と⑥女、⑦孁の間接的な親縁性が予測できる。
キ. エ.に ⑧子と⑨小が共に「こ(ko)」(甲類)にあり⑩小と⑪呼が「を(wo)」に共にあることから、「子」と「呼」の間接的な親縁性が予測できる。

【小結】
以上の(ア)から(キ)を合わせて考察すると「卑弥呼」と「日女子」との間には発音的な親縁性があると結論づけることができる。
※上記の万葉仮名から古記では地位のある女性を「比売」とするが「日女」と全く発音が同じであることがわかる。 

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

bokudoart

Author:bokudoart
 幼少より絵を描く事、中国や北方・中央アジアの歴史が大好きであった。大学を卒業し会社勤めのあと中国の美大で水墨人物画を専攻し美術史専攻の大学院にも進み中国の古文献読破に数年間没頭した。以来、約二十年画家・美術団体代表として活動中。中国での生活で、今後の世界における日本の果たすべき歴史的役割を明確に知った。
 1万年以上途切れることなく続いた縄文文化に根差した日本という国の文化の素晴らしさを日本人は自覚し世界にそれを広めなければならない。青学大卒、南京芸大院修