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石原莞爾大佐の「満洲人の満洲」の主張

               石原莞爾              

石原莞爾大佐の「満洲人の満洲」の主張

大亜細亜協会第5回研究会「日満合作促進の関する研究」 (昭和8年・19325)にて意見発表

『大亜細亜主義 6月号』昭和86月発行p111「大亜細亜協会の諸集合」より転載

 

当協会幹事会起案の研究方針に基き、日満合作促進、満州国独立強化に関する研究会を五月二十四日午後六時より大阪ビルレインボーグリルに於て開催。特に前関東軍参謀石原莞爾大佐の出席を乞うてその意見を聴取し、之を中心として各自意見を交換した。石原大佐は此の席上、大要左の如き意見を述べられた。


「現在の国難を打破しゆくには、対内的対外的相俟って行わるべきは論を俟たぬが、独逸のナチスの如き、国民の血を湧かしている原因の八十%は対外問題にあるのであって、此点大亜細亜協会の発奮をまつものが頗る多い。

 然し大亜細亜主義の実現も多岐に亘ってはならず、確固たる方針をもって進まねばならぬが、満州国の独立を完成するのが、自分はその絶対的前提であると思惟する。しかしてかくの如き真の日満合作、大亜細亜実現の前提としては

(イ)関東州租借地並びに満鉄附属地の還付(ロ)治外法権の撤廃

が根幹的に必要。

張学良政権時代と同様であってはならない。独立国である以上、日本人が感傷的に権力を行使してはならぬ。日満議定書に規定している軍司令官の権力以外は満州人の満洲を完成する方向に努力しなければならぬ。

今日第一の出発点として行ふべきは、満州を以て日本の属国の如くに考へて傲然と之に臨むが如き態度を一掃すること、及びなるべく速に在満の日本行政機関を撤退することにある。満洲国を真実に独立国たらしめ、日満人の合作に成る真個独立独歩の新国家を建設することによりて大亜細亜主義の理想も始めて地につき得ると考える」云々。

なお当日の出席者は左の如くである。(順不同)

 

石原莞爾陸軍大佐松井石根陸軍中将、村川堅固(西洋史学者)、菊池武夫陸軍中将、内藤智秀(慶大教授)、南雲忠一海軍大佐、満川龜太郎(拓大教授)、樋口季一郎陸軍大佐、飯村穰陸軍大佐、山脇正隆陸軍大佐、工藤豪吉陸軍大佐、小林順一郎陸軍大佐・団体代表、和田勁満州国軍陸軍中将、広瀬四郎陸軍少佐・大尉?、若松七郎陸軍少佐?、多田勇夫陸軍少佐?、戸塚道太郎海軍大佐、筒井潔(外交官)、山口多門海軍大佐、川本芳太郎陸軍大尉、富永恭次陸軍中佐、武居清太郎陸軍少佐、角岡知良(外山満顧問弁護士)、富永勇男、今岡十一郎(外務省・ツラン研究)、太田耕造(弁護士・政治家・教育者)、下中彌三郎(平凡社創立人)、中平亮(ジャーナリスト・ソ連研究家)、中谷武世(法大教授)

「大亜細亜協会の諸集会」『大亜細亜主義 第2号 昭和86月号』中谷武生編(大亜細亜協会発行)昭86p111


発言要旨

●大亜細亜主義の実現には、満州国独立の完成が絶対的前提である。

●真の日満合作、大亜細亜実現の前提としては

(イ)関東州租借地並びに満鉄附属地の還付

(ロ)治外法権の撤廃

が根幹的に必要。

●独立国である以上、張学良政権時代のように日本人が感傷的に権力を行使してはならぬ。日満議定書に規定している軍司令官の権力以外は満州人の満洲を完成する方向に努力しなければならぬ。

●今日出発点として行うべきは、満州を日本の属国のように考える態度を一掃し、なるべく速に在満の日本行政機関を撤退する。日満人合作により満洲国を真実の独立独歩の新国家にすれば、大亜細亜主義の理想も地につく。

 

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bokudoart

Author:bokudoart
 幼少より絵を描く事、中国や北方・中央アジアの歴史が大好きであった。大学を卒業し会社勤めのあと中国の美大で水墨人物画を専攻し美術史専攻の大学院にも進み中国の古文献読破に数年間没頭した。以来、約二十年画家・美術団体代表として活動中。中国での生活で、今後の世界における日本の果たすべき歴史的役割を明確に知った。
 1万年以上途切れることなく続いた縄文文化に根差した日本という国の文化の素晴らしさを日本人は自覚し世界にそれを広めなければならない。青学大卒、南京芸大院修